今日ご来店されたのは、なんとロシアからひとりで来日している17歳の高校2年生。
入ってすぐに「CAN YOU SPEAK English?」と彼。
私も「なんとか…」と答えつつ、翻訳アプリと身振りでコミュニケーションを試みました。
アプリを見ると日本語からロシア語へ自動翻訳。
身振り+単語で「ロシアから来たの?」と尋ねると、
はにかんだ笑みと「はい!」の一言。
それだけで、出会いのドアが開きました。
話を聞くと、吉祥寺の古着屋で買った靴のかかとが減っており、
「26日に帰国するのでそれまでに直したい」とのご希望。
私は即答しました。
「今日中にできますよ。17時に引き取りに来てくださいね」
そして――本当に17時きっかりに戻ってきた彼。
ロシア人は時間に正確?なんて冗談交じりに思いつつも、
その姿勢に静かな感動が。
さらに驚かされたのは、彼が一人で日本を旅し、古着屋で靴を選び、
修理店に依頼するというその度胸と行動力。
「お友だちと一緒?」と聞くと、
「これから作る!」という答え。
この年にしてすでに“自分の足で歩き、考える”ってすごい。
胸には“ANTI FACE”と大きくプリントされたTシャツ。
反抗心?自我の主張?
その言葉も彼の世界観をそっと物語っているようでした。
この出会いは、たった一日だったかもしれない。
でも彼がピッタリ時間を守り、ありがとうと笑ったその姿が、
私の心にはしっかりと刻まれました。
ありがとう、少年。
この靴とともに、これからの道が君らしく軽やかであれと願ってます。
どうか無事に帰国して、またいつか――日本のどこかで再会できますように。
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