今回のお客様は、板橋区よりご来店。
ご依頼は オールデンのチャールズパッチ修理 です。
黒のコードバンに入ったダメージ。
通常であれば、同色で「目立たなく仕上げる」ケースが多い修理ですが、
今回のお客様は最初からはっきりとこう言われました。
「どうせなら、アクセントにしたい」
そこで選ばれたのが、
黒コードバン × ボルドーコードバン。
同じコードバン素材で、
あえて色を変えた“見せるパッチ”。
隠すための補修ではなく、
履き込んだ靴だからこそできる遊び心ある修理です。
仕上がりを見て、
「これはいいですね」
と、しっかり笑顔。
傷も自然にカバーされ、
なおかつ一目で分かる個性が加わりました。

⸻
お話をしていると、
実はお客様、私と同い年。
趣味は ビリヤード。
なんとキャリアは40年以上。
池袋ロサ会館でプレーされているとのこと。
さらに見せていただいたのが、
TADのビリヤードキュー。

すでに4〜5本所有。
今では1本で「新車の軽自動車が買える」価格帯だそうで…。
完全に、プロの領域。
靴も、ビリヤードも、
わかる人だけが分かる世界を、長く深く楽しむ。
そんな生き方が、
この一足にも、キューにも、にじみ出ていました。
⸻
修理は、
ただ元に戻すための作業ではなく、
その人の価値観や美意識を
形にする仕事。
今回も、学ばせていただきました。
ご来店、ありがとうございました。
