オールドChurch’s修理|旧旧チャーチ再生記録 お客様の笑顔シリーズ VOL165

こんにちは。
西荻窪の靴・バッグ 修理・製作専門店
天草製作所本店です。

本日も
お客様の笑顔シリーズをご紹介いたします。


今回のお客様は
ヴィンテージの革靴に強い興味をお持ちのお客様。

お持ち込みいただいたのは

都市名表記の入る以前、
1970年前後に作られたとされる

オールドChurch’s(旧旧チャーチ)

まだ“ブランド”というより
“道具”として作られていた時代の一足です。


状態は正直、かなり厳しいものでした。

履き口は大きく破れ
カウンター芯も損傷。

「これはやりがいがある」

そう思える一足でした。


今回の修理内容は

・外側:チャールズパッチ補修
・内側:カウンター芯再構築+ライニング補修

外側にはイルチア社の革
内側にはデュプイ社の革を使用し

素材感も含めて

イギリス靴らしさを崩さないこと

を意識して仕上げています。


最後に全体のクリーニングとバランス調整。

新品には戻りません。

でも

「また履ける」状態には戻せたと思います。


お渡しの瞬間

お客様の表情がふっと緩みました。

この瞬間が
何より嬉しい時間です。


お客様はヴィンテージに深い興味をお持ちで
その背景にはとても面白いストーリーがありました。

広島ご出身、大学から信州へ進学し演劇の道へ。

既存の枠に収まらない表現を追求する前衛的な劇団
毛皮族にも挑戦され

なんと
男性で2人目の入団者として合格。

しかし

「1日で合わないね」と言われて
クビになったそうです(笑)

このエピソード、最高でした。


現在は映像制作関係のお仕事に携わり

映画や文化、
そして“時間を経たもの”に強く惹かれている方。

おすすめで教えていただいた映画は
1977年公開の名作

「オープニング・ナイト」

人の内面や揺らぎを描いた作品で

その感性がそのまま
ヴィンテージへの価値観にも繋がっているように感じました。


そして最近は

革靴のヴィンテージの世界へ。

完全に“沼”ですね。


モノを直すという仕事は

単なる修理ではなく

時間と思想を繋ぐ仕事

だと改めて感じます。


今回も

素晴らしい一足と
素晴らしいお客様に出会えました。


天草製作所本店は

靴・バッグの修理、製作専門店です。

革靴の修理、補修、染め直しなど
お気軽にご相談ください。


ご依頼、誠にありがとうございました。

お客様の笑顔シリーズ、
次回もお楽しみに。

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