お客様プロフィール
📍 お住まい| 西荻窪
💼 お仕事| 会社員・ECサイト運営
❤️ 好きなこと・趣味| 山・トレッキング・スノーボード・バスケットボール・ランニング
🥾 今回のお品物| visvim(ビズビム)のトレッキングシューズ
🔧 ご依頼| 剥がれてしまったソールの再接着
🔍 ご来店のきっかけ| 電話でソール剥がれについてご相談

今回のお客様は西荻窪から。
お持ちいただいたのは、visvim(ビズビム)のトレッキングシューズ。
スエードのアッパーに、登山靴を思わせる金属製の靴紐フック。
ボリュームのある多層構造のソールなど、アウトドアシューズのディテールを取り入れた存在感のある一足です。
そして、この靴にはちょっと面白い物語がありました。
20年前に欲しかった靴を、高円寺の古着屋で発見
お客様がこのvisvimを欲しいと思ったのは、
約20年前。
当時欲しかったけれど、手に入れることができなかった一足だったそうです。
それが20年ほど経って、高円寺の古着屋さんで偶然発見!
価格は2万円弱。
しかもサイズもバッチリ。
試着してみても問題なし。
これはもう、
「運命的な出会い!」
すぐに購入されました。
ところが……
自宅へ帰って、改めて履いてみると、
バリバリッ。
ソールが剥がれたー!
古い靴では、時々あることです。
そこで天草製作所本店へお電話をいただきました。
「ソールが剥がれてしまったんですけど、接着できますか?」
まず確認したのが、
「ソール自体が加水分解していませんか?」
ということ。
古いスニーカーやスポーツシューズなどに使われている素材の中には、経年によって加水分解を起こし、ソールそのものがボロボロになってしまうものがあります。
その場合、接着剤を塗っても素材自体が崩れてしまうため、単純な再接着では直せません。
今回のvisvimを確認したところ、ソール自体は再接着できそうな状態。
そこで修理をお引き受けしました。

お客様は、
「どうしても履きたいんです」
と。
古着屋さんへ返品するのではなく、
修理して履く。
20年前に欲しかった靴ですからね。
その気持ち、よく分かります。
「ボンドで付けるだけ」ではありません
ソール剥がれの修理で、たまに言われることがあります。
「簡単にボンドで付けておいてよ」
と。
でも実は……
靴のソール再接着は、そんなに簡単ではありません。


特に今回のvisvimは、片足のソールが二層に分かれる構造。
それぞれをきちんと処理して、接着していきます。
まず、残っている古い接着剤をできる限り除去。
接着面をきれいに整えます。
そこから**プライマー(下地剤)**を塗り、接着剤がしっかり定着するよう下処理。
接着剤を塗布し、適切に熱を加えます。
そしてソールがズレないよう、靴本体と慎重に位置を合わせて、
圧着機でしっかり圧着。
二層それぞれに必要な作業を行い、最後に周囲に残った接着剤の跡をきれいに処理して完成です。
完成した写真だけを見ると、
「剥がれたソールを付けただけ」
に見えるかもしれません。
でも、その「普通に付いている状態」に戻すために、
古い接着剤の除去、下処理、プライマー、接着、加熱、位置合わせ、圧着、仕上げ。
いくつもの工程があります。
だから天草製作所本店では、接着修理についても作業内容に応じた適正な修理料金をいただいています。





大切な靴こそ、履いてあげてください
そして古いスニーカーについて、もう一つ。
「大切だから履かずにしまっておく」
気持ちはよく分かります。
でも素材によっては、履いていなくても経年劣化は進みます。
久しぶりに箱や下駄箱から出して履いた瞬間、ソールが剥がれたり、素材が崩れたりすることもあります。
もちろん素材や保管環境によって状態は違いますが、
私はやっぱり、
大切な靴こそ、履いてほしい。
靴は履くためにつくられたものですからね。
そして修理完成。
お客様のこの笑顔!
20年前に欲しかった一足。
20年後、高円寺の古着屋さんで偶然再会。
サイズもピッタリ。
ようやく手に入れたと思ったら、その日にソールが剥がれた(笑)。
それでも返品するのではなく、
「どうしても履きたいから、直して履く」
いいですね。
これからは山へ、街へ。
今度こそ、たくさん履いてください!
お客様に喜んでいただけて、私たちも幸せです。
今回の修理料金|ソール再接着 14,550円(税込)
※お品物の状態・素材・構造によって修理方法・料金は異なります。加水分解など素材自体の劣化が進んでいる場合、再接着できないことがあります。
ご利用ありがとうございました!
天草製作所本店
東京都杉並区西荻南2-7-5 KURA西荻1階