今回のお客様。
お持ちいただいたのは、履き慣れたHOKAのスニーカーです。
かなり履き込まれていて、カカトの内側、いわゆる履き口部分がボロボロになっていました。
実は天草製作所本店、
スニーカーのこの修理、かなりご依頼が多いです。
特にHOKAはカカトまわりに独特の形状があり、単純に上から革を貼ればいい、という修理ではありません。
今回は傷んだ生地部分を取り除き、形状に合わせながら本革で履き口を作り直しました。
構造上どうしても革にシワは入ります。
ただ、生地のまま補修するのではなく本革を使うことで、傷んでいた部分の強度はかなり上がります。




今回はアイレット付近まで広範囲に修理を行い、
修理料金 17,600円(税込)
となりました。
そして今回、この靴を直す理由がとても印象に残りました。
お客様は9月から仕事で、約10日間オーストリアへ。
世界的なアートとテクノロジーの祭典、**Ars Electronica(アルスエレクトロニカ)**に関わるお仕事で現地へ行かれるとのこと。
慣れない海外で、仕事をしながらたくさん歩く。
だからこそ、
「履き慣れた、この靴で行きたい」
とのことでした。
なるほど。
新しい靴を買って海外へ行くのではなく、
自分の足が知っている、ストレスのない一足を修理して持っていく。
こういう修理の理由、私はとても好きです。
本日、お引き取りにご来店いただき、
「これで安心して行けます」
と、素敵な笑顔をいただきました。
靴修理って、単に壊れたところを直すだけじゃないんですよね。
その人がこれから向かう場所や、
そこで過ごす時間を支える仕事でもある。
オーストリアの街を、このHOKAが一緒に歩く。
そう考えると、修理屋としてなんだか嬉しくなります。
どうぞお気をつけて。
そしてお仕事、楽しんできてください!
今回も大切な一足を天草製作所本店にお任せいただき、本当にありがとうございました。
天草製作所本店
代表 西森真二
